不器用な彼と
亜紀Side


「ねーえ、齋藤ー」

いきなり、岸くんに呼ばれた。

なんだろう…

「ん?」


「あのさ、俺…えっとね、ちょっと、あっちの方行こうよ」


「え、あ、うん」


学校の3号館。




夏休みの実験室や理科室は静かで、いつもは華々しく活躍している器具たちは眠っている。







「…実はさ、

俺、齋藤のことが、」




その時




「うん…あ、あれ?勇気!?」


「え?」


振り向くと、そこには学校へ来ることなどないはずの、勇気。


「うん。暇だったからさ。2人でなに話してたの?」


口調は軽くてもその目線は怖い。目力のあるつり目はしっかり私を捉えている。



…私、なにかしましたか?



「ちっ。…練習戻ろう、齋藤」


「もう時間的に片付けでしょ。終わるまでグラウンドのベンチで見てるから亜紀一緒に帰ろ」


「は?…お前部員じゃないくせに(笑)」


「学級委員の仕事ですけど」


は?聞いてませんけど。


そのあと、片づけが、終わって着替えていた。
着替え終わるやいなや、勇気に半ば無理矢理連れ出され…なぜか、保健室です。


「何よ~。またイチャつきに来たの?保健室そういう場所じゃない」


玉森先生がぶつぶつ言いながら俺たちに結局サイダーを出す。


「なに、勇気。委員の仕事は?」


「そんなんないよーだ」


「それに、なに怒ってんの?

今岸くん告ろうとしてたじゃん。

邪魔したの勇気じゃん」


「…知らなかったもん、そんなん」


「勇気の鈍感のせいで…岸くんかーわいそ」


「じゃあ俺だってかわいそうだもん…」






なんか言ったような気がするけど、無視。


「とにかく、帰ろ」


なんか勇気は行って帰ってきた感じだけど。
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