クールな彼の溺愛注意報




二宮くんはいつもの声で言うと、充電器からスマホを取って、リビングから出ていってしまった。



ふ……ふつうに、返してくれた。


あれ? これって、ほっとしていいの?



昨日のことを忘れてる……なんてことはないよね?



身支度を終えてリビングにもどってきても、二宮くんはいつもと変わらない態度で。


ふたりでダイニングテーブルで朝食をとりながら、つい向かいの二宮くんを見つめてしまうあたし。



……今日も神々しいほどのイケメン。

さすが王子さまです。



からになったコーヒーカップを持ったまま、じーっと視線をそそぎ続けていると。




「……なに?」




気づいた二宮くんが、問いかけてきた。



 
< 171 / 371 >

この作品をシェア

pagetop