《大.落》♥ やらかしちまって!〜眠り姫★
21日、土曜日の夜。
村山家は、散らかっていた。
女性ものの服にバッグ、ストール等、居間は足の踏み場もないほどだった。
「やっぱさー、一子姉には似合わないみたいね」
不二子が、鏡に映る一子を眺めてうなり始めていた。
ーーー確かに、似合わない。
姿見を持ってきて、自分を映す一子も納得していた。自分らしくない服に着せられた感丸出しの恥ずかしさだった。
明日のクリスマスパーティーに着ていく服を今更悩んでいる一子。不二子か三津子に頼めば適当な服が見つかるだろうとタカをくくっていたのだ。
ところが実際に不二子が持っているよそ行き風の服は、デザインが大胆だった。
唯一着られそうな露出度の低いワンピースでも、体の線がフィットするデザインで子供体型な一子には全く似合っていなかった。
「ちょっと、なんでもう少し前に考えとかない訳?」
少しイラついた感じが丸出しの不二子が愛を抱っこしながら、一子の姿を眺めていた。
不二子は、姉妹の中でも案外真面目で、そのくせ短気である。
時間や予定には几帳面で、何かイベント的なものがある時は、何カ月も前から準備しないと落ち着いてられない性格だ。
だから、一子のその日良ければいいと言うようなズボラな性格にはイラつくようだ。
「なんとかなると思ってたし。いいや、やっぱり自分の服で」
一子は、さっさと諦め不二子のワンピースを脱ぎ始めた。