《大.落》♥ やらかしちまって!〜眠り姫★
「うちに来たの?」
「ああ」
「ねぇ、おにいさんさ〜」
三津子が秀馬をジロジロ見る。
「なんだ?」
「まだ一子姉をモノにしてないの?」
真顔で言われて、秀馬は完全にひいてしまっていた。
「……そういう言葉を女の子が言うんじゃないよ。全く」
「そお?ならさ、 抱いてないんだ? のがいいの?」
「もっとダメだろ……」
ため息をつく秀馬。
「なんでもいいけど、やっぱりね〜おにいさん、一子姉に惚れてんだぁ。でしょ?」
秀馬は、ごくりと唾を飲み込んだ。
「ま、まあ、それなりに……」
「それなり?」
不満そうな顔を見せる三津子。
どこかの家の庭先から伸びてきた木の枝を、だいぶ勢いを増して降ってきた雪が白く飾り始めていた。
「いや」覚悟を決めて息を吸い込む秀馬。
ーーーじれったいのは、恥ずかしい。それに彼女の妹の前だ。本人に言う訳ではない。ここで、照れてたら本人に言う時どうするつもりだ。
「俺は、村山一子さんに! 結構……勢いよく惚れてる」
ーーー我ながら、恥ずかしい台詞に寒くなってくるな。
「それ……本当ですか?」
ーーーまさか!
声のした方向を慌てて見る。
雪が降るほどの寒さのせいか、恥ずかしい台詞を言ったせいなのか、はたまた新たな緊張感からか、なにが原因かわからないまま歯がカチカチ音を立てていた。