続*時を止めるキスを —Love is...—
車のヘッドライトが行き交う、夜の賑やかさに彩られた道路沿い。その歩道を行く私たちは、このまま近くの駅を目指している。
さきほど店外へ出たところで、肩から外れた手が今度は私の手首を掴んだ。この力はさして強くもないが、今は外せそうにない。
歩きながら、チラリと遠慮がちに龍を見上げる私に対して、つかつかと先を進む彼の足取りはいつもより早い。
苛立っているのは重々承知していますけどね。……せめてコンパスの違いを考えて欲しいものだ。
「……いつ帰国したの?」
「2時間くらい前」
怒りのボルテージが最高潮(だと思う)な彼は、問いかけにぶっきらぼうな声で返してくれた。
「ねえ、何で来てくれたの?」
ズボラは少しホッとしつつ、たどたどしい口調で重ねて聞く。
そこでピタリ、と前を進んでいた彼が足を止めるので、不意を突かれて不格好につんのめった。
「っ、危ないじゃん!」
同時に振り向きざまに腕の力を解いた彼。まっすぐな双眸から逸らすことなく、私が文句を言うと彼はその口を開く。
「もう会うな」と。