続*時を止めるキスを —Love is...—
その当時は口紅のおかげか、例の元彼をゲット出来たけど、肝心の婚活とは一向に結びつかなかった。
このリップの異名に傷をつけた、とリピートする度にへこんでいたのに。その効果は私をも見捨てなかったらしい。
いつまで経っても無神経男さんと別れずにいたから効かなかった……ということにしてしまおう。
だとすると、龍に告白される前に突然キスされたのって、このリップを塗っていたおかげでしょうか?
とっても今さらだけど、これは捨て置けない問題だよね?……帰ったら、家の神棚にでも供えて拝むべきですか。
振られた直後に始まった、龍との関係に悩んでいた頃。その時は勘違いも重なって、誰にも話せずにいた。
それから付き合い始めてすぐ、ようやく円佳にそのことを自白したら、彼女は仰天しながら喜んでくれた。
——「男に泣かされた時は敵討ちしてあげるから忘れないでよ?」と、力強いひと言を添えて。
「あ、そういえば。瀧野チーフってお金持ちだよね?違う?」
懐かしんで笑っていたところ、円佳が唐突に尋ねてきたので吃驚させられる私。
それでもブンブンと大きく頭を振って、なんとか“秘密”は死守した。