続*時を止めるキスを —Love is...—
「柚さんもですか?私もちょっと無理なんですよね。
普段、表情に出ないタイプのほうがその傾向が色濃く出るっていうか。
チーフみたいにすべてが極端じゃなくて、もう少し振れ幅が狭い人がいいです。
まあ、だから藍凪ののんびりした性格とぴったりなんでしょうね。ほら、磁石みたいに?」
「あー、藍凪ちゃんって意外なとこでがさつだしね。ほんと見た目と違うよねぇ。
まぁ、あの神経ピリピリの細かいうるさいヤツがそのおおらかさに惚れるのも無理ないか〜」
本人を置き去りにして、なかなかに容赦ない会話を繰り広げるふたりのやり取りを眺めていた。
それがまた的確に私たちの本質を突いているので、呑気にも感心してしまっていた私。
柚さんといい、円佳といい周囲には惚れそうになるほど格好良い女性で溢れている。
かく言うズボラは、彼女たちには女子力の時点で劣っているので、いったい何で勝てるのか分かりませんが。あ、白旗なら喜んで振りますよ?
「ところで、柚さんの彼氏さんってどんな方ですか?」