square moon
それから数日後。
珍しく残業がなく早く帰れる日ができた。

急だけど吉沼レイラという女性に渡さなきゃならないものがあるので
彼女に連絡をした。

『もしもし…宮崎ですが…』
『…はい。
あ、ユウさんですよね。』
『あ、そうです。すいません。急に。』
『しかし、何回聞いても声そっくりですね』
『そうですかねぇ?
あの、例のもの今日お渡ししようかと思うのですがご都合大丈夫ですか?』
『今から仕事上がるので大丈夫ですが…
仕事着のすごい格好になっちゃいますよ』
そういうと彼女は少し笑った。
『いや、構いませんよ。』
待ち合わせの場所を決めて電話を切った。

車にのせっぱなしだった父からの預かりものを確認し
待ち合わせの場所へ向かう。
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