少しずつ、見えるミライ
明後日の夜、帰ったら、彼女はきっと、いつもと同じ笑顔で俺を迎えてくれる。
そう信じる勇気が、ますます沸いて来た。
彼女はあいつと再会してしまうかもしれないけど、俺と彼女の関係は何も変わらない。
「ねぇ、彼女の写真とかないの?」
「あります。」
「見せて、見せて。」
そう言われたから、スマホの中にある画像を見せようとして、リリアさんに少し近付いたら、遠くの方でパっと何かが光った気がした。
何だろう? わからないけど、リリアさんはそれに気付いていないようだ。
変わらぬ上機嫌で、勝手にどんどんアルバムのページをめくっている。
高い位置にいるから、ビルのネオンが目に入っただけかな。
特に気にするほどのことでもないか.......
「彼女、可愛い。若いよね。あっ、これ、超イイ!!」
「どれですか?」
きらびやかなネイルが施された指が指していたのは、俺と未帆が制服姿で一緒に写っている写真。
もうすぐ制服姿も見納めになっちゃうかもしれないから、記念に撮っておきなよって、半ば無理矢理、沙苗さんが撮ったものだ。
未帆の笑顔は微妙に強張っているけど、これは俺にとっても、デパ地下での思い出がたくさん感じられる大切な一枚。
ここで過ごした日々は、一生忘れない。
そう信じる勇気が、ますます沸いて来た。
彼女はあいつと再会してしまうかもしれないけど、俺と彼女の関係は何も変わらない。
「ねぇ、彼女の写真とかないの?」
「あります。」
「見せて、見せて。」
そう言われたから、スマホの中にある画像を見せようとして、リリアさんに少し近付いたら、遠くの方でパっと何かが光った気がした。
何だろう? わからないけど、リリアさんはそれに気付いていないようだ。
変わらぬ上機嫌で、勝手にどんどんアルバムのページをめくっている。
高い位置にいるから、ビルのネオンが目に入っただけかな。
特に気にするほどのことでもないか.......
「彼女、可愛い。若いよね。あっ、これ、超イイ!!」
「どれですか?」
きらびやかなネイルが施された指が指していたのは、俺と未帆が制服姿で一緒に写っている写真。
もうすぐ制服姿も見納めになっちゃうかもしれないから、記念に撮っておきなよって、半ば無理矢理、沙苗さんが撮ったものだ。
未帆の笑顔は微妙に強張っているけど、これは俺にとっても、デパ地下での思い出がたくさん感じられる大切な一枚。
ここで過ごした日々は、一生忘れない。