少しずつ、見えるミライ
肩を寄せ合い、スマホを覗き込んでいると、また何かがパッと光った気がした。
何なんだろう?
やっぱりおかしいよな.......
「リリアさん、さっきから何かパッと光ってません?」
「そう? わかんない。それより、朝陽、まだ寝ないよね?」
「はい。」
「じゃ、もう一杯だけ飲まない? 」
「いいっすよ。」
「私の部屋に、多分、何かお酒あるから行こう。また下まで買いに行くの面倒だし。」
「えっ、だけど、いいんですか?」
「うん。」
「やった。リリアさんの部屋、見てみたい。だって、スイートとかですよね?」
「あぁ、うん。でも、半分以上、衣裳部屋とか、ヘアメイク用に使われちゃってるけどね。」
リリアさんはニコニコしながらエレベーターのボタンを押し、来るのを待つ間も、ふざけて俺のほっぺたを指でつついたりしていた。
誰もが認める歌姫なのに、ひとたびステージを降りれば、こんな風。
今や、お互いに、気を抜いて話せる存在なんだから不思議だ。
リリアさんに初めて話し掛けられたのは、確か、大学4年の夏。
オーディションで受かった夏フェスで、後列の方だったけど、バックに付かさせてもらった時だったと思う。
そこから一年ちょっとで、ツアーに呼んでもらえるまでになったんだ。
そう考えると、俺のダンサー人生も捨てたものじゃない。
何なんだろう?
やっぱりおかしいよな.......
「リリアさん、さっきから何かパッと光ってません?」
「そう? わかんない。それより、朝陽、まだ寝ないよね?」
「はい。」
「じゃ、もう一杯だけ飲まない? 」
「いいっすよ。」
「私の部屋に、多分、何かお酒あるから行こう。また下まで買いに行くの面倒だし。」
「えっ、だけど、いいんですか?」
「うん。」
「やった。リリアさんの部屋、見てみたい。だって、スイートとかですよね?」
「あぁ、うん。でも、半分以上、衣裳部屋とか、ヘアメイク用に使われちゃってるけどね。」
リリアさんはニコニコしながらエレベーターのボタンを押し、来るのを待つ間も、ふざけて俺のほっぺたを指でつついたりしていた。
誰もが認める歌姫なのに、ひとたびステージを降りれば、こんな風。
今や、お互いに、気を抜いて話せる存在なんだから不思議だ。
リリアさんに初めて話し掛けられたのは、確か、大学4年の夏。
オーディションで受かった夏フェスで、後列の方だったけど、バックに付かさせてもらった時だったと思う。
そこから一年ちょっとで、ツアーに呼んでもらえるまでになったんだ。
そう考えると、俺のダンサー人生も捨てたものじゃない。