タマシイノカケラ
同時に声を出していた。

次々に打ち上げられる大輪に、響く音に、今度は同時に言葉を失った。





ただ、2人でその景色を眺めていた。

ただ、光と音と合間の中、波音だけが2人を優しく包んだ。



そして、同時に声を出して笑い合った。



「何、アタシの真似してんのさ」
「カナが俺の真似してんだろ」


また、笑い合う。


「…どうして、同じなんだろうな」
「解んない。でも…どうして、一緒なんだろうね」
「知らねーけど、同じなんだから、それでいいんじゃねーの?」

いつの間にか、ナオヤの手には2つの缶ビールがあって、

「それでもいっか」

私は受け取り、口をつけた。

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