【完】復讐の元姫
「……汐乃」
「私、麗がなにを言われたのかは分からないし、聞いてもどうすることも出来ないと思うけど」
だけど。
「麗が気付かないだけで、私だってちょっとは助けられることがあるかもしれないし」
「………」
「話聞いて、本心で麗が私を手離したいなら、私は潔く麗から離れるから」
だから、話してほしいの。
そう言ったシオちゃんには、全然迷いがなくて。
つよいなぁ、と思う。
「……一応言っとくけど、後悔すんなよ」
麗くんは諦めたのか、そう口を開いて。
「後悔するなら、集まってねぇよ~」
「ちゃんと聞くために集まったんだからな」
「みんな麗くんの力になりたいだもんー」
それから、小さく笑った。