キラキラ〜不良な君に恋してる〜
「ほんとに…ごめん…。千世子を、ケンカなんかに巻き込みたくなかったのに…。守れなくて、情けねぇ…」
「葵くん…」
「俺と一緒じゃなかったら、あんな絡まれることもなかった…ごめん」
葵くんは、そう言って深く頭を下げた。
私は、心が痛い。
そんな風に、謝らせていることが辛い。
「少しは反省しな!わかったら、あんたはさっさと帰る!あとは私が面倒見るから」
「…わかった。繭子、頼んだ」
「…任せなさい。大丈夫よ、心配しなくても」
「ああ…」
先生にそう言われ、葵くんは出ていった。
しばらくして玄関が開いて閉じる音が聞こえる。
「…初めてね、あいつがあんなに落ち込んでいるのを見るのは」
「え?」
「あなたのせいかしら」
先生はそう言って私を見ると笑った。
先生は、やっぱり葵くんと仲がいいんだろうか。
葵くんは先生を繭子って呼び捨てにしているし。
「…私とあいつはね、姉弟なの」
「えっ?」
サラリと告げられた真実に、私は驚愕する。