しろっぷ
 と、ゆかりはそう心に決め、司が勝利してくれると願った。
 トゥ、トゥ、トゥ。
 司の投げたダーツは19のダブルに1本、残り2本が8のシングルが刺さってしまい、8点残ってしまった。
「ダブルに刺さらなかった〜」
 司は頭を抱えながらそう嘆き、残念そうな顔に。

 よし。この勝負勝てる!!
 じゃなくって勝っちゃいけないんだって!!!

 司からダーツの矢を受け取り、所定の位置にスタンバイ。

 いい?
 ここは勝っちゃダメだ勝っちゃ。
 ドローにして、つーちゃんともう少し一緒に・・・。

 そう何度も自分自身に言い聞かせ、ゆかりは的に狙いを定める。
 トゥ。
 1本目のダーツは17のダブルに刺さり、残り32点。

 16のシングルに8のダブルで勝利・・・そうじゃないそうじゃない。
 外さないと!!

 ゆかりの身体は無意識に力が入り、ダーツを持つ手は僅かに震えていた。
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