しろっぷ
 ゆかりは武彦を鋭い目で睨みつけたが、武彦の視線の先は違う方向に。

 アレ、私じゃない?
 そう言えばこの男、どうして私の下の名前を知っているんだ?真紀が教えたとは考えにくいし。
 というか誰を見て・・・。

 ゆかりも武彦の見ている目線の方を見ると、俯いた優香里が見えた。
「・・・優香里さん、この武彦さんとはお知り合いでしたか?」
「・・・・・」
 優香里は一言も発さぬまま小さく頷く。

 二人は一体どういった関係なわけ?
 顔はこれっぽちも似てないから兄妹ではなさそうだし・・・。
 じゃあ過去に付き合っていたとか?にしては妙に二人とも仰々しいような。

 などとゆかりがアレコレと考えていると、慌てふためきながら武彦が口を開き始めた。
「た、橘さん、どうして優香里とい、い、いっ、一緒、一緒にいるん、いるんですか?」
「ちょ、ちょっと待って武彦さん。一旦、一旦落ち着こう」
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