しろっぷ
 それから20分過ぎには山のようにあった書類は全て片づき、貴人は背筋を伸ばした。
「よし、じゃあ行くか」
「あ、はい。なら渡しては荷物を取りに一度デスクに」
「ああ。なら5分後に下な」
「はい!」
 社長室を先に出て、荷物が置いてある自分のデスクへ。
 デスクに置いてあるバックを手に取り、外に出ようと思ったゆかり。
 と、部長の小川がゆかりに近づいて来た。
「あ〜、橘君」
「は、はい」
「君宛に手紙が来てたぞ」
「私宛ですか?」
 小川から白い封筒を受け取り、ゆかりは差出人の名前を確認。
 けど、差出人や住所などはどこにも書いておらず、『タチバナユカリサマ』と後ろに書いてあるだけ。
「じゃあ確かに渡したから」
「あ、ありがとうございます」
 小川はそそくさと自分のデスクに戻り、ゆかりは軽く頭を下げて見送った。
 誰だろう?
 そう思いながらも封筒の封を開け、中には手紙らしきものが。
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