しろっぷ
 完全にびびってしまった新田の顔は今にも泣き出しそうになっており、そのまま地面にペタンと座り込んだ。
 だが、ゆかりは手を緩める様子はなく、見下すような形になっても、終わる気配などない。
「質問に答えてくれる?何つった?」
「す、す、すみ・・・ま」
「聞こえないー、ねえ何で言えないの?さっきデカイ声出したよね?何で答えれない?」
「すみ、すみま、せ、せ、せん」
「すみません?それ私に言うんじゃないよね?貴人さんに言うよね普通」
「は、は、は、は、はい!!」
「ゆ、ゆかり?」
 貴人の放った一言。
 それで我に返ったゆかりはアッといった顔になり、いの1番に貴人の方を向くと貴人は苦笑いを浮かべている。
 と、この隙に新田は何処かへ逃走した。
「あ、いや、今のは・・・ですね」
「・・・・・」

 あ〜あ、もう何て言い訳したらいいの?

 今度はゆかりが泣きそうになり、それを隠そうと顔を手で覆った。
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