しろっぷ
「・・・・・・・行ったかな?」
 スマートフォンには送信したことを伝える表示があり、それを確認すると個室から出た。


 正志のいる席に戻ると、正志は何やらボーっと窓の外を眺めていた。
 ゆかりのいた場所からは正志の顔のほとんどは見えなかったが、口元だけ緩んでいるのがわかった。
「何を考えているんだいやらしい顔して」
「あ、先輩」
「何だ?私みたいな美女が窓の外でもいたの?」
「美女って美しい女と書くアレですか?」
「うん?まさか先輩の私を・・・」
 さっきスマートフォンを操作していた手は正志の頬をつね、その頬をドアノブのように動かした。
「痛いですよ」
「正志よ正志よ正志さん、優しくって器量がいい橘ゆかりさんのルックスはどうですか?」
「か、可愛いです」
「それは正志さんにとっては何番目ですか?」
「他にいないで・・・あっ!」
「え!?」
 急に恥ずかしくなり、顔を逸らしたゆかり。
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