しろっぷ
 そう祈る気持ちで『しろっぷ』の引き戸を引き、店の中からやる気のない女子高校生の声が。
 いつもなら怒りがこみ上げてくる声であるが、今のゆかりにそんな余裕などない。
「すみません、橘ゆかりでお願いします!!」
「は、はい・・・」
 さすがの女子高校生もこの時ばかりはビックリした顔に。
 女子高校生は棚からまたもや何かを取り出し、レジに戻り、機械にQRコードを読み取らせた。
「1200円で・・・」
 ドン!!
 勢いよくお金を出すゆかり。
 女子高校生は目を合わせないよう目線を下に向け、それ以上刺激をしないよう心構えた。
 ゆかりは買って早々その場で買った商品を開け、中から高級感を演出したかのようなボールペンが一本。
 が、そのボールペンは見たこともないロゴがデザインされ、女性のゆかりには少々不似合いの大きさ。
 普段のゆかりであるなら絶対買わないようなもの代物。
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