しろっぷ
「す、す、住んでもらうっていきなり言われても困ります」
「秘書になるから当たり前だ。さっき仲村さんに渡した住所からなど話にならん」
「た・・・他のお客さんのご迷惑になりますので、お話はそのくらいで」
 新田は多少慌てた様子でケンカを止めた。
「ああすまない。それでその物件は?」
「それではここから歩いて参りましょう」
 新田は書類を持ち、ゆかりと貴人と一緒に大幹建設の事務所から出た。
 それからほんの2分ほどで目的地に着き、遠くからゆかりが勤めている会社の一部が。
「こちらのタワーマンションになります」
「なかなかだな」
 貴人はそのマンションを見上げると、ゆかりも続けて見上げた。
 そのマンションはゆかりが今現在住んでいるマンションなどとは比較にならないほど高く、建って間もない新しさ。
 これに住むの?
 もう全て夢だとゆかりは開き直り、三人はオートロックを抜けてマンションの中に。
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