毒舌紳士に攻略されて
「嫁にするに決まってるだろ?なに不安になってんの?」

不安にさせるようなことなんて、していないつもりだったのに。
どうしてそんな顔をするんだよ。

めぐみを想う気持ちがちゃんと伝わっていなかったのかと思うと、ついめぐみを抱きしめる力を強めてしまう。

「じゃあどうしてなにもしてくれないの?」

「……は?」

一瞬にして抱きしめる力は弱まってしまい、俺から離れるとめぐみは涙を堪えて訴えかけてきた。

「だって付き合って一ヵ月以上経つよ?なのに坂井君、なにもしてくれないじゃん」

「なにもしてくれないって……」

いやいや、ちょっと待て。
めぐみは一体何を言っているんだ?

「何言ってるんだよ。まだ無理なんだろ?」

そうだ。今日だってそれとなく聞いてみたけど、思いっきり身体を強張ばらせてたじゃねぇか。
なのにめぐみは予想外なことを言ってきた。

「無理だなんて私、一言も言っていないよ!?」
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