毒舌紳士に攻略されて
私にとって控室は専ら荷物を保管する場所であり、わざわざ着替えたりするような場所ではない。
ほとんどの社員は駅直通のバスを利用し、電車通勤が多いため退社後はよく化粧直しをしたりしているけれど、私は特に直しもせず帰っている。
だけどさすがに今日だけは化粧直しをしなくては。
服装は気合い入れてきたのか?と思われても嫌なので、普段通りでもいいとして。
せめて顔だけは女である以上、しっかりしていかなくては。
特に彼と一緒なら尚更だ。
「やばい、十分遅刻だ」
急いでエレベーターホールへと向かい、開いたドアの中へ駆け込む。
手で軽く髪の毛を整えながら、一階に辿り着いたと同時に飛び出していった。
えっと……坂井君は……。
彼の姿を探しながら歩いていると、退社する社員に紛れることなく一際輝きを放つ彼の姿が視界を捉えた。
推定身長百八十五センチ。日本人のくせにやたらと長い足が目を引くその姿は、モデルと言っても過言ではない。
サラサラな黒髪はワックスで軽く流されており、その前髪に半分隠れている眉は形よく、眉モデルとしてCMに出られるほど。
くっきり二重の瞳とスッと高い鼻。厚みがありセクシーさを醸し出していると噂の唇。
どれをとっても完璧な容姿だ。
ほとんどの社員は駅直通のバスを利用し、電車通勤が多いため退社後はよく化粧直しをしたりしているけれど、私は特に直しもせず帰っている。
だけどさすがに今日だけは化粧直しをしなくては。
服装は気合い入れてきたのか?と思われても嫌なので、普段通りでもいいとして。
せめて顔だけは女である以上、しっかりしていかなくては。
特に彼と一緒なら尚更だ。
「やばい、十分遅刻だ」
急いでエレベーターホールへと向かい、開いたドアの中へ駆け込む。
手で軽く髪の毛を整えながら、一階に辿り着いたと同時に飛び出していった。
えっと……坂井君は……。
彼の姿を探しながら歩いていると、退社する社員に紛れることなく一際輝きを放つ彼の姿が視界を捉えた。
推定身長百八十五センチ。日本人のくせにやたらと長い足が目を引くその姿は、モデルと言っても過言ではない。
サラサラな黒髪はワックスで軽く流されており、その前髪に半分隠れている眉は形よく、眉モデルとしてCMに出られるほど。
くっきり二重の瞳とスッと高い鼻。厚みがありセクシーさを醸し出していると噂の唇。
どれをとっても完璧な容姿だ。