愛を教えてくれた君に
不思議な縁

ーNicoー

その日も私が寝るまで近くに居てくれた。

誰かが近くに居るってこんなにも温かい気持ちになるんだね。

朝になると、山田くんの姿はない。

でもなぜか匂いがした。

布団の上にパーカーがおいてあった。

なんでだろ?。

理由はわからないが話す口実ができたことが

すごく嬉しくて学校に行くのが待ち遠しかった。

私はいつもより早く準備も終え。

弁当も作った。もちろんお礼に山田くんの分も。

ずっとケータイを放置していたせいか、

LINEの通知が何十件か入っていた。

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茜里ちゃん

体調大丈夫?

寝ちゃったかな?
ゆっくり休んで早く治してね。

今日は学校くる?
待ってるよ。

あれ?休みかな?
心配だよ。生きてる?

着信

生きてる?

今日は学校来るよね?。

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茜里ちゃんからは何件も心配のメッセージが入っていた。

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ずっと返せなくてごめんね。
今日から学校行くよ!!。
ホントごめんね。
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太陽くんからもLINEが入っていた。

茜里と同じ内容で返し、

新しい通知が入った。

え…?

山田 海司?

なんで?

-------------
ごめん。昨日勝手に追加した。
許して。
お前の家の下に居るから、
今日は心配だから一緒に登校しよ。
じゃ。
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すごく嬉しくて既読をつけたまま、

家を飛び出した。

「山田くん!」

「おはよ~。まだ全然時間あるのに急いでどうした~」

少し寝癖のついた髪の毛と寝ぼけた顔が可愛くて 、

自然と微笑んでしまう。

「おはよ~。わざわざありがとね?」

「お~。」

お弁当を渡そうっと決心するが、

ドキドキして渡せる気がしない。

「あの…」

「うん~?」

「お、お」

「どうした?」

少し目の覚めた顔で、聞いてきた。

「お弁当作ったの。お礼。良かったら食べて。」

棒読みになってしまった。

でも山田くんは最初はびっくりした顔をしていたが、

笑顔で、

「ありがとう」

っと言ってくれた。

私はそれだけで胸が弾んだ。

「海司~~」

誰かが山田くんを呼んだ。

「母さん!?」

や、山田くんのお母さん!?

「今日鍵持って行って~」

走ってきたのか息切れをしていた。

「あれ?この子背負ってた子?」

「そうそう。」

山田くんはお母さん似なんだなぁ~

っと見惚れていると。

「あなた…誰かに似てるわね…。」

考え初めてしまった。

あ、バレちゃったかな…?。

「もしかして、加藤 穂乃果ですか?。」

「 そうそう!穂乃果ちゃんのお宅の虹恋ちゃんにそっくりね!」

え?穂乃果ちゃん?虹恋って私だよね?

「え?もしかして虹恋ちゃん!?」

「えっと、母親はモデルの加藤 穂乃果で
 父親はデザイナーの加藤 虹太です。」

「一昨日、穂乃果ちゃんに会ったのよ!」

一昨日って出発する前!?

「ちょっとまって。俺話読めない。」

「ごめんなさい。私も読めない。」

山田くんのお母さんは面白そうに、

「やっぱ、今日は鍵持ってかなくて良いわ、その変わり虹恋ちゃんを必ず、
 お家に連れてきてね!そうしないと家いれない から!じゃあね~~~」

っと言いながらヒラヒラ手振りながら去って行った。

山田くんと私は山田くんのお母さんを見つめたままなにも言えなかった。
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