二回目のプロポーズ
そして約束の時間
「おはよう!」
「うん、おはよう!」
約束の時間より10分早く日村君は来てくれて
「早くない?」
「たまたま、信号が青で予想より早く着きました」
「本当は私に早く会いたかったりして?」
「かもしれません」
「もう!真面目に返さないでください」
一瞬ドキッとしたわたし
「では、行きますか?」
「うん!」
やっぱり日村君と一緒にいると安心する
「編み物するの久しぶりでちゃんとできるかな?」
「時間はたくさんあるんですからゆっくりでいいんじゃない?」
「そうだね」
あっという間にお店に着いて
「毛糸はどの辺り?」
「うーん、どこだったかな?」
「なにかお探しですか?」
お店の店員さんが声をかけてきて
「毛糸を探しているんです」
「一番奥になります」
「わかりました、ありがとうございます」
「遠いね」
「問題なし!」
そういってわたしの車椅子を押してくれる日村君
「ごめんね、いつも」
「なにが?」
「・・・なんでもない」