イジワル副社長はウブな秘書を堪能したい
 仕事以外でそれぐらいしか男の人に会わない事は兄もよく知ってるし。

 これじゃあ、話がややこしくなるよ。

「じゃあ、お疲れ。今日はぐっすり眠るように」

彼は王子スマイルで言うが、全然嬉しくない。

何も言葉を返す気になれず、恨みがましい視線を向けた。

 余計寝れません。

 話はこれで終わりだと言うように、瑠海はスタスタと歩き去る。

 脚が長くて便利ですね。

 じゃなくて……。

「どうしよう〜!これならまだ私一人で行って断った方がマシだよ」

 家に帰ると、何度もメールを打ち直しては消し、結局瑠海の言う通りオーケーの返事を木村さんに出す。

「……送っちゃった。あ~、もうどうなっても知らない!」

 その夜は布団を被ってふて寝した。
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