イジワル副社長はウブな秘書を堪能したい
「瑠海はどっちの味方なのよ?」

「俺はセーラの幸せを祈ってるよ」

 俺はただ微笑する。

「……曖昧ね。ホント、男ってみんなずるいんだから。イーサンの浮気知ってたんでしょう?」

 セーラがギロッと俺を睨む。

 だが、俺はいつものように優しくセーラを説き伏せた。

「俺が関与する事じゃない。俺がお前達の恋愛に干渉したら嫌だろう?」

「それはそうだけど……」

 セーラが言葉を濁す。

 チラリと腕時計に目をやれば、あと二分で始業時間だった。

「始業時間になるし、もうイーサンのところに戻ったら?」

「そうするわ。桃華も来たわよ」

 こちらに近づいてくる桃華を見てセーラがニヤリとする。

「ああ、ギリギリ間に合ったようだね」
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