イジワル副社長はウブな秘書を堪能したい
「どっちがいい?」

 どっちもまずいです。

 駄目、駄目、絶対に駄目。

 これ以上こんな近くにいたら冷静でいられない。

「桃華が選べないなら、俺が選ぼうか?そう言えば、ここにつけたキスマーク、もう消えた?」

 瑠海が私の鎖骨の当たりをトントンと指で叩く。

「それは、その……」

 消えました……とは口が裂けても言えない。

何て言ったらわからなくて口ごもった。

「消えたならまたつけとかないとね。桃華に近づく男に手出し出来ないように」

 悪魔のように妖艶に微笑むと、瑠海は私の服に手をかけた。

 このままでは本当にヤバイ!

「ト、ト、トイレに行きたいです!」

「ふふ、上手く逃げるね。でも、吹雪の中救助した勇敢なナイトには褒美を与えないと」

 反論の隙を与えることなく、瑠海の唇が私に触れた。
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