イジワル副社長はウブな秘書を堪能したい
 現代のプリンセスはみんなモデルみたいに綺麗で絵になる。

 美人でもなければ何の取り柄もない私を誰が歓迎する?

 それに、私はルクエのしきたりも、礼儀作法も知らない。

 結婚式を上げてそれで終わりじゃない。

 彼の隣にずっといるという事は、常に注目を浴びるという事。

 しわくちゃのおばあちゃんになるまで。

 重圧に耐えられる?

 妊娠したら男の子か女の子かって騒がれて……。

 だけど、一番辛いのは私のせいで瑠海がこんな風に怪我してしまう事だ。

 私では駄目だ。

 彼の隣にいる資格はない。

 私はシンデレラにはなれない。

「私って大嘘つきだ……ね。瑠海を幸せに出来ないよ」

 嗚咽が込み上げる。
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