イジワル副社長はウブな秘書を堪能したい
 え?っと思った瞬間には修にキスされてて・・・・。

 時間にすればほんの数秒。

 でも、それは私には信じられない時間で、一瞬何が起こったのかわからなかった。

「負けたよ。今日で君がうちに来たのは58回目。すごい根性だな」

 修が自嘲気味に言うと、もう一度私に口付ける。

 優しいキス。

 もっと淡白な人かと思ったけど、ちゃんと態度で示してくれる。私が通う回数まで数えてくれてたなんて・・・・。

 彼の優しさにキュンとなった。

「私を恋人にしてくれますか?」

 修の涼しげな瞳を見つめてそう問えば、彼は意地悪な笑みを浮かべた。

「今後の頑張り次第だな。これからは俺が料理を教える」

「ははは・・・・」 

 乾いた笑いを浮かべれば、修が私の手に何かを握らせた。

 それは・・・・鍵。
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