イジワル副社長はウブな秘書を堪能したい
 私の言葉に当然だとでも言うように兄がフッと微笑する。

 全て計算されてたのか。

 そうだよね。

 お兄ちゃんの辞書に「失敗」という文字はない。

 いつでも完璧。

 でも、それはお兄ちゃんが自分に自信を持っているからだ。

 お兄ちゃんみたいに強くなりたい。

 その日は絶対に寝れないって思ってたけど、兄のお陰でぐっすり眠れた。

 兄が入れるホットミルクを飲むと、私はいつもぐっすり寝れるのだ。

 ミルクにブランデーと砂糖が少し入ってるだけなのに不思議だ。

 兄が魔法でもかけているのだろうか?
 
 あのお兄ちゃんが?

「ふふっ」

 そんな事は絶対にないけど、兄が魔法をかけるところを想像すると笑える。

 いつものように目覚まし時計の音で起きて、いつものように出勤すると、イーサンが私の席の前にいた。
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