Black World
普段は常に5人で居るので、絡まれることはそうない。


なのに、その日は1人で街をほっつき歩いていたからか?


数人の男に絡まれた。


いかにも、ガラの悪そうな人たち。


絶対に、言葉なんて通じないだろう。


無視を決め込み、私はこれっぽちも耳を貸さなかった。


なのに男の1人が、無理矢理私の腕を掴む。


痛いんだけど。


ここで手を出しても、正当防衛になるだろうか?


そんなことを、頭の中で一瞬考え、拳を握った時。


「女1人に、大勢でナンパって流行んないよ」


呑気に口を挟んできた男こそ、あの人だった。


あの人の第一印象は、チャラい人。


助けてもらったが、決して良い印象ではなかった。

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