最低王子と恋の渦





なんだかんだ珠妃達は遅れないようにイベントが開催される会場まで歩き出す。



この日をどれだけ楽しみにしていたか。


サインも貰える上に講座まで聞けるなんて…!




ワクワクしながら歩いていると、ふと隣の優太の視線に気付いた。







「優太?」



「…珠妃ちゃん嬉しそう」



「えへへ、嬉しいよ!」



「……」





と、優太は無言でじっと珠妃の顔を見つめ出した。


…え?





「な、何?」



「…はぐれちゃうし、珠妃ちゃん手繋ご」







…え!?



かああっと顔が赤くなるのを感じる。




む、無表情で何言ってるの!?







「は、はぐれないよ!会場までもうちょっとだし!」



「…そっか」







そうして珠妃はスタスタと少し足を早めた。

優太もちゃんと珠妃の後ろを付いてきている様子。




ビックリしてつい断ったけど、




少し、断らなければ良かったかもって後悔してる自分がいる。




…な、何よこれっ。



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