最低王子と恋の渦




「そういえば、相変わらず三鷹くんは女子に引っ張りだこらしいわね」



「…うっ」







そう。

やっぱりあの噂はまだ生きていて、三鷹くんはいろんな女子に呼び出されては質問され告白されの繰り返しのようで。


まあ実際に付き合ってるわけだから当然三鷹くんもそのことを伝えるんだけど。


その事実を聞いて女子達は更にヒートアップしている。

私もそりゃ女子に呼び出されてるんだけど、もうほんとに疲れる。



三鷹くんと付き合うってこんなに大変だったのか。






「相手があんたみたいなドブ女だから、女子達も余計自分に可能性を感じてるみたいね」



「…私そんなに舐められてるの?」



「三鷹くんと比べたら太陽とミジンコよ」







…ひどくないですか?







「まあ油断しないことね。比奈子がすぐ三鷹くんを虜にするから」



「えぇ〜…」






そして西垣さんはチャイムが鳴る前に教室へ向かって行ってしまった。


……これから大変だなぁ。




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