悪魔の罠にご用心!?

「いきなりだが、今日は転校生を紹介する」

朝のHR。
先生の一言で、一気にざわつく教室内。

「秋月千夜君だ」

先生に促されるまま入って来たのは、金色の髪をした男の子だった。

(わ、綺麗な顔・・・)

「秋月千夜。よろしく。」

簡単すぎる挨拶を済ませた男の子は、もう話す事はないという顔で先生を見る。

「・・・!じゃ、じゃあ千夜君は一番後ろの席に・・・」

先生の言葉が終わらないうちに、自分の席へと歩き出す千夜。

(後ろの席って、私の隣だよね。挨拶しなきゃ)

「あ、隣の席だね!よろしく!」
「私、千歳綾香」

綾香が声をかけると、不思議そうな顔をする男の子。

「千歳・・・」

「え?」

「いや、なんでもない」

そう言うと、すぐに顔を背けてしまった。

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ーーー 運命かもしれない ーーー
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