続♡プリンセス☆ロード
「…どうしてっ」
「震えてる。そこまでして…どうしたんだ?」
「…ふ、ぅ…ううっ…」
身体が離れれば、震えが治まる。
その現実に、私は恐怖する。
自分が、自分じゃなくなっている。
誰かに、支配されている感覚。
こんな体、私のじゃない!
「紗南、どうした?話してみろ」
「レン、レン、レンッ…!私、怖いよっ」
「紗南…」
レンは、抱きつきながら泣く私の背中を優しく撫でてくれる。
私は、ただ、泣きじゃくる。
怖くて、悲しくて、辛くて、心が、ぐちゃぐちゃになる。
「私が…私じゃなくなっていく…」
「なにを、言ってる。紗南は、紗南だ」
怖い…。
怖いよ、レン…。
「大丈夫だ。俺が、側にいる」
レンの力強い言葉も、私には、うまく届かない。
あいつの狙いはなんなのか。
あの強い恨みは、誰に向けられたものなのか。
わからない。