続♡プリンセス☆ロード


「ばれたか」

「ばれたかって、なに言ってるのよ!リュウにはカノンさんがいるでしょ!」


それなのに、変態!
リュウは相変わらずケラケラと笑っているし。
なんだか、余裕が見える。


「紗南は特別だからな」

「特別って、どういう事よ…」

「妹みたいに可愛いってことだよ」



妹みたいに可愛ければ抱きしめたいと思うわけ?
その理屈がよくわからないんだけど。



「はぁ…」

「おいおい、ため息は幸せが逃げるぞ」


この世界でも、そんな言い伝えみたいなことあるんだ、と思いながらもう一つため息を吐く。
でも、なんだかこんな言い合いも、昔に戻ったみたいで嬉しい。
なんか、グレードアップしてる気がするけど。




「ほら、行くぞ」

「うん」



私たちはようやく歩き出す。
もう、レンたちの姿は見えなくなっていた。




< 203 / 310 >

この作品をシェア

pagetop