続♡プリンセス☆ロード
「ばれたか」
「ばれたかって、なに言ってるのよ!リュウにはカノンさんがいるでしょ!」
それなのに、変態!
リュウは相変わらずケラケラと笑っているし。
なんだか、余裕が見える。
「紗南は特別だからな」
「特別って、どういう事よ…」
「妹みたいに可愛いってことだよ」
妹みたいに可愛ければ抱きしめたいと思うわけ?
その理屈がよくわからないんだけど。
「はぁ…」
「おいおい、ため息は幸せが逃げるぞ」
この世界でも、そんな言い伝えみたいなことあるんだ、と思いながらもう一つため息を吐く。
でも、なんだかこんな言い合いも、昔に戻ったみたいで嬉しい。
なんか、グレードアップしてる気がするけど。
「ほら、行くぞ」
「うん」
私たちはようやく歩き出す。
もう、レンたちの姿は見えなくなっていた。