花火
「花火ごめ、寝坊したわ!さきいってて!」
「はーい、」
その日は仁も泊りに来てなくて1人で登校した。
「花火ーっ!今日1人なの?」
ふわふわした女の子。若菜だった。
「流星寝坊したらしくてさぁ」
「花火……気をつけてね」
顔色が悪くそわそわした若菜がいた。
「え、どゆこと?」
「愛羅だよ。」
「あいつがなにってゆうの?」
「流星くんとのこと…」
「あぁ、ふっ…ありがとね」
愛羅が怒ってることは察していた。
放課後は毎日単車で私と帰り学校でもほとんど私といるせいで会えなかったり記念日だって私とすごしてんだもんな。
私がゆうのもなんだけど、付き合ってるとはいえないよね。
教室のある3階につくとスケバンみたいにしゃがみごでいるギャルども。
「花火ぃ、ちょっといい?」
ゴリラが威嚇してきてるような威圧感だった。
「いいよ?どうしたの」
「ちょっときて」
向かった先は体育倉庫。
「なに?こんな場所で」
「花火、しってると思うけど私流星くんと付き合ったんだ」
「あぁ、それなら流星から…」
「あんたが呼び捨てにすんな!!」
「……は?」
「ね、あんたがいってんでしょ?あんたが流星くんのこと離さないんでしょ」
「りゅ…あいつは自分できめてんだよ。愛羅が、好きであんたといたいなら私おいてあんたのとこいくでしょ?」
「花火、あんた流星と寝てないよね」
「ガキじゃあるまいしなにいってんの」
バチんっっ……「いった……」
「花火お前ふざけんじゃねーぞ、なあ!私がどんなおも…」
スイッチがはいった。頭に血がのぼり、なにも考えれずにただ殺そうと思った。
気づけば愛羅を蹴り飛ばし殴り続けるわたし。愛羅の周りにいた5人もとめにはいったがその5人さえも殴る蹴るを加えた。
「花火っっ!!!」
「ちょっと流星くん花火とめて!愛羅死んじゃうよ!!」
「お前ら誰か花火に手だしただろ!」
「えっ……その…」
「誰かがしかけなきゃこいつからすることはねぇんだよ!!」
流星が私をとめようとするけどとめたら殺される気がした。
「花火っ!大丈夫!俺が守るから。お前は俺が守るから!!」
向き合う形で息切れした流星が目の前にいた。無我夢中で殴っていた私のこぶしは腫れ、愛羅の血と自分の血で真っ赤になり、ふりむくと血だらけの愛羅。
「流星………流星……」
頭が動転して過呼吸がおきた。
「花火、おちついて。大丈夫。あいつはもういないから。大丈夫。」
流星がぎゅっと抱きしめてくれた。
ゆっくりゆっくり落ち着いて流星がお姫様だっこしてくれた。
「愛羅……ごめんな、おれお前抱けねぇーわ。花火がいるからとかじゃなくて、お前もうちょっと真っ当に生きろよ。ごめんな。別れよう」
愛羅はすすり泣いた。
愛羅は風俗で働きながらハーブをしてたらしくそれをしってた流星は手を繋ぐことすらできなかったらしい。
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