龍乃一味のカオスな学園生活
ボンヤリとした意識が、少しずつ覚醒していく。

気が付くと。

「ふわあっ?」

龍乃は龍太郎と大男の前に、胡坐をかいて座っていた。

厳つい顔した男二人が、こちらを見ている光景はなかなかに肝を冷やす。

思わず仰け反って逃げ腰になってしまった。

「フフ」

隻眼の大男は左目を細めて笑った。

ウチに来た時はいつも仏頂面だったけど、このオッサン笑うと優しい顔になるんだな…。

そう思っていると。

「娘御とはいえ」

大男は龍乃を見ながら呟いた。

「やはり丹下の血筋だな」

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