龍乃一味のカオスな学園生活
着物といえば。

「刹那君刹那君、これどうかな?」

艶やかな振袖姿で、琥珀はクルリと回って見せる。

やはり女性は和服だと、刹那は常々思っている。

琴月奥方の奏多は普段からしっとりと着物姿だし、母の琴子が時折着て見せる和服も息を飲むほどに美しい。

琥珀だって、見ろ、こんなに振袖が似合うではないか。

大体西洋の服というのは、不必要に肌が露出し過ぎなのだ。

和服は寝間着代わりの浴衣でさえ、殆ど肌が見える事はないというのに、琥珀が入浴後に着ている『ハダY』だの『ハダT』だのというのは何だ。

けしからん。

実にけしからん。

何がけしからんって、妄想の一助となるに相応しいあの淫ら加減が、何とも。

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