龍乃一味のカオスな学園生活

あっちこっちでチョコが舞う

運命の2月14日。

「……」

校門の前に立ち、セレナは鞄をギュッと抱き締める。

鞄の中には、綺麗にラッピングしたチョコレート。

無論手作り、生徒会の仲間達の為に友チョコなども入っているが、それとは別に、兄のノエルにも内緒で作ったチョコが一つ入っている。

言わずもがな、最近急速に親密になりつつある武へのチョコレート。

朝一番に渡してしまえば、衆目の注目を浴びて恥ずかしい思いをする事もあるまい。

そう思って校門前で早くから待っていたのだが。

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