続・迷惑なイケメンに好かれました。
放課後並んで歩いた、通学路。
時間がある時は、その途中にある公園でブランコに乗って日が暮れるまでよく話してた。
「……懐かしいなぁ」
でも、あの頃に戻りたいか、そう聞かれても首を縦に振りはしない。
確かに幸せなことは沢山あった。
思い出すだけで、取り戻したくて愛しくて泣きたくなる記憶はある。
それでも、同じくらいに……いやそれ以上に苦しくて辛い思い出があの頃にはあるから。
もう一度あの日々を繰り返したくなんかない。
だから私は、今に。
この瞬間に、愛しくてたまらないあの人だけを取り戻すんだ。