続・迷惑なイケメンに好かれました。




「……佐原 莉子、さん?」




誰だろうと不思議そうにしながらも笑顔を見せる彼女に、無理やり笑みを作って名乗った。

だけど、私の名前を繰り返すと彼女の顔から笑みが消えた。



その瞬間に分かった。

……あぁ、このこは私のことを知ってるんだ。


どれだけ知ってるかは分からないけど、少なからず私という存在は海から聞いてるんだ。


なら、このこはそこまで、過去のことを話すほど海にとって特別な存在ということなの?



そんなわけないよね、考えすぎ。

そんなこと、あるわけがないんだから。





「……あなたの名前は?」






< 49 / 99 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop