強がりウサギの不器用な恋

だけど、それだけじゃダメなんだ。
そんなことは、前々からわかってた。


知り合ってから…もうずいぶんと長い年月が経つ。
恋人関係になるなら、もうとっくになってる。


だけどあの男は、私に対して微塵もそんな態度を見せたことがなく……

それが私に対して恋愛感情がないんだという証拠だった。


それなのに、ずっと傍にいたのは何故だろう………


出会った頃、社長が私に魔法をかけたから。

ずっとその魔法が解けなくて。


それならいっそ、もう解けなくてもいいと思ってたのに。

そんなわけにはいかないって、今さら現実を突きつけられた気分。


< 103 / 404 >

この作品をシェア

pagetop