強がりウサギの不器用な恋
「明未……子育てで疲れてるから、キッチンに立てないかもしれないけど。」
「最初から明未さんにやらせるつもりはありませんよ。
私だって、素麺くらい茹でれます!」
「そっか。じゃあ、その隣で俺はナシゴレン~♪」
「邪魔しないでくださいね!」
悪態をつきながら、社長の隣を歩く。
スーパーに寄って買い物をして、そしてこのまま一緒に社長のマンションに向かうことに、変な奇妙さを覚えた。
昔の、社長が好きだった頃の私ならば、こんなシチュエーションに心臓が飛び出るくらいドキドキしていただろう。
だけど今は面白いくらいにドキドキなんてしない。
そう思うと、笑える。