君と、優しくて愛しい日々を。
「二年になって隣のクラスになって、顔を見る機会が増えたからか、浮かれてる」
裕也が、「…お前が?」と言う。
俺は、静かに頷いた。
「そ。俺が」
一年の頃は校舎が別だったし、一日一度、偶然顔が見れたらいい方だった。
だから、浮かれてる。
一年の頃よりずっと、色葉の些細な行動とか、丸井さんとのお喋りだとか、教室での笑顔とか。
そういうのを、何気なく見れるようになったから。
……それに。
「…あいつが、他の男子と喋ってんの見てると、…少し、イラつく」
そう言うと、裕也が驚いたように俺を見た。
そして、「珍しいな」と言う。
「純が彼女のことで妬いたりとか、今まであったっけ」
「…ない」
初めてだ、こんなこと。
当然といえば、当然だけど。
我ながら最低だと思うけど、今までの彼女は、『遊び』だったから。
そういう執着とか、独占欲とかは、湧いてこなかった。