君と、優しくて愛しい日々を。


…けど、色葉は違う。

遊びじゃない。


「あいつ、誰に対しても笑顔だし。ふわふわしてるし、危なっかしい」


うっかり惚れられたらどうすんの。

…いや、もう惚れてる男はたくさんいるんだろうけど。

色葉が俺に、『他の女子と喋るな』みたいな束縛をしないから。

…俺も、言いにくい。

つーか、絶対色葉はそれほど思ってない。

俺だけだ、たぶん。


他の男と話してんの見るだけで、イラつくの。


昨日、色葉と話してた男子達を睨んだら、丸井さんに苦笑いされた。

…あれが嫉妬だって、絶対色葉に知られただろうな。

カッコ悪。余裕ねえ、ホント。


悩み始めた俺を、裕也はニヤニヤしながら見ている。

それを横目に睨みながら、昨日の色葉の言葉を思い出していた。


『…今までより、ずっと優しいっていうか。いっぱい構ってくれるし、触ってくれるし…』


なに、もっと触ってほしいわけ。

そう解釈していいのか、あれは。

…と思ったけど、重要なのはそこじゃない。

…『いっぱい構ってくれる』…か。

単に俺が、構いたいだけなんだけど。


最近、色葉は『純くんに似合うような女の子になりたい』とかいって、髪を結んできたり、ゆるく巻いてみたり。

彼女に似合う、派手すぎないアクセサリーをつけたり、ふわりと香るくらいの香水をつけてみたり。

...どんどん、可愛くなってくから。


最近になって、また色葉のファンが増え始めたのも、俺は気づいてる。



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