君と、優しくて愛しい日々を。


『…ま、前より、好きでいてくれてるんだな、って感じることが、多いというか』


…だって、たぶん前より、ずっと好きだし。

いっつもニコニコしてて、一緒にいればいるほど、『癒し姫』って呼ばれてる理由がわかる。

鈍感そうに見えて、実は結構鋭くて。

アホで天然で、表情豊か。

面白いなぁ、と思う。

可愛いと、思う。

…愛しいと、思う。

裕也の言う『だだ漏れ』っていうのは、その気持ちが外に出るようになってしまった、って事だろうか。


「…ある意味、初恋かもね?」


意味深に笑う裕也が、そう言う。

…初恋、ね。

この独占欲を色葉に知られるのは少し怖いし、だからといって我慢もできないし。

…戸惑ってんのは、俺も同じだ。



「溺愛してんね、王子様」

「…………」


俺だけのお姫様。

どれだけ好きだと伝えたら、わかってくれるだろうか。






「純くんっ。あのね、委員会の仕事が結構長引きそうだから…先帰ってて」


火曜日の、放課後。




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