ペン先と筆先


そうだ。

あいつさえ現れなければ、私は一位だったんだ。


いままで、崇められていて。


浅倉が横から全部奪っていった。

私の全部を。


睨むように黒い絵を見つめる。


確かに、美しい。

けれど、なんだか一般的。

ありふれていて、単純。



非難がましく私は睨めつけた。



「…あ、れ?」


黒い背景に少女。

それを縁取る線が、均一だ。


「まさか…」

まさか。



彼女は、ペンを使った――?



ポスターを作る際、美術の先生に言われた。

『ペンを使えば減点だ』と。

アクリル絵の具か水彩絵の具で描かねばならないと言われた。



それは、いわゆる、そういうことだ。



私は、減点の対象になるような絵に負けたのだ。



ただ負けただけではなく、私は――

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