トナカイくんとハッピークリスマス!
トナカイの頭はすっぽり、テーブルの上に置かれている。
あまりにも衝撃すぎる光景にあたしは
「お、お疲れ様でしたっっ」
その場を逃げるようにカーテンの中に駆け込んだんだ。
トナカイくんの中身はあの人だったの…!?
あの中年のおじさんがあたしをナンパから守ってくれた人なの!?
「…あたし…」
…勝手に理想像作ってた…。
不器用だけど、子どもに優しくて、律儀で、いざとなったら守ってくれて…
そんな若い男の人なんじゃないかって。
どうしてだろうね。
自分でも不思議だけど、トナカイくんの中身が峰岸くんなんじゃないかって、そんな気がしてならなかったんだ。
「ありえないよね…」
小さくポトリと落ちた言葉。
「お先に失礼しますよ。では、よいクリスマスをー」
バタンと、
そんな中年おじさんの声がし、扉の閉まる音が響いた。