クリスマスの約束
「はい?」
そう私が聞くと、
「今、街でお似合いのカップルっていう特集で来ていまして…お二人がぴったりだと思い、声をかけさせてもらったんです」
「おっお似合いのカップル?!」
つい大きな声で言ってしまう。
だってカップルではないし、ただベンチに座って話していただけだ。
驚いた私を見て、不思議そうな表情を浮かべるお姉さん。
「よければ、スナップ写真を撮らせていただきたいのですが…」
丁寧にそう言われるが、カップルではないので、断ろうと口を開こうとしたとき、耳元で、
「いいじゃん、楽しそう」
そう小山くんに言われる。
いやいや、嘘言っちゃうことになるよ?